肌寒さとともに、濃厚なチョコレートが恋しくなる季節。私たちの「新しい美味しいに出会いたい」という探求心を満たしてくれる、特別なスイーツが誕生したという報せが届きました。
舞台は、街の喧騒から少し離れた場所に佇むパティスリー「ル マグノリア」。『手仕事が作る 静かな贅沢』をコンセプトに、伊東大樹シェフが紡ぎ出す繊細なフランス菓子が、多くのスイーツ愛好家を魅了し続けています。
今回私たちが注目したのは、通年商品として新たにラインナップに加わった「ガトーショコラ レジェ」。“レジェ(Léger)”とは、フランス語で「軽い」を意味します。ともすれば重厚になりがちなガトーショコラに、なぜこの名が冠されたのか。その背景にあるシェフの情熱と、緻密な技法に迫りました。
シェフの哲学が宿る店「ル マグノリア」とは
「ル マグノリア」は、シェフパティシエ伊東大樹氏がその腕を振るう、まさに「街の小さなパティスリー」です。
『手仕事が作る 静かな贅沢』というコンセプトの通り、ショーケースに並ぶのは、季節の移ろいを感じさせる素材を用い、繊細な美意識で仕上げられた珠玉の菓子たち。小さなお店だからこそできる、手間と愛情を惜しまない職人のこだわりが、訪れる人々に静かで満ち足りた時間を提供しています。
新作「ガトーショコラ レジェ」誕生の秘話
「濃厚なチョコレートの満足感は欲しい。けれど、重すぎて最後まで食べ疲れてしまうのは避けたい」「小さなお子様から大人まで、家族みんなで同じ美味しさを安心して分かち合えるケーキを作りたい」
そんな伊東シェフの想いから、この「ガトーショコラ レジェ」の開発はスタートしました。
目指したのは、チョコレートの奥深いコクと香りをしっかりと残しながらも、驚くほど食べやすい喉越しの良さ。相反する要素を見事に両立させるための、シェフの緻密な計算と試行錯誤が、この一品に込められています。
プロが紐解く、美味しさの三重奏(アンサンブル)
私たちは、シェフのこだわりを「素材」「食感」「設計」の3つの側面から紐解きます。
① 素材への探求: 優しさを纏う、ミルクチョコレートの選択
このケーキの主役は、幾層にも重ねられたガナッシュとチョコレートアーモンド生地。特筆すべきは、ミルクチョコレートを多めに配合している点です。これにより、カカオの力強さだけでなく、ミルキーで優しい甘みとまろやかなコクが生まれ、全体の印象を優しくまとめています。
② 技法が織りなす食感: リズムを生む、細かなアーモンドの魔法
滑らかな層の中には、細かく刻まれたアーモンドが忍ばせてあります。シェフが「食感のリズムを作っている」と語るように、このアーモンドが時折、歯に当たることで、単調になりがちなムース系のケーキに心地よいアクセントを加えています。
③ 計算され尽くした味わいの設計: 喉越しと深みを司る「ホットチョコレート」
そして、このケーキの「軽やかさ」と「深み」を両立させる最大の秘策が、生地に打たれた「ホットチョコレート」です。この一手間が、生地をしっとりとさせ、驚くほど滑らかな喉越しを実現。さらに、アルコールを一切使用しないことで、素材の風味をストレートに引き出し、大人が満足する味の深さと、お子様でも安心して食べられる優しさを完璧に両立させているのです。
実食レポート:五感で味わう至福の体験
いよいよ実食の時。まず目を引くのは、チョコレートの層が織りなす美しい断面。フォークを入れれば、吸い付くような柔らかさで、抵抗なく入っていきます。
一口運ぶと、まず広がるのはミルクチョコレートの優しいアロマ。舌の上でガナッシュが溶けると同時に、しっとりとした生地からカカオの深い香りが立ち上ります。シェフが語っていた「ホットチョコレート」の効果でしょう、驚くほど滑らかに喉を通っていきます。
そして、滑らかな体験の中で、ふいに訪れる細かいアーモンドの小気味よい食感。これが、味わいに奥行きと楽しさをもたらしています。濃厚でありながら、後味は驚くほどすっきり。「レジェ(軽い)」と名付けられた理由が、この一口で確かに感じられました。
商品・店舗情報
- 商品名: ガトーショコラ レジェ
- 価格: 690円(税込)
- 販売期間: 通年商品(イベント時を除く)
- 店舗名: ル マグノリア
- シェフパティシエ: 伊東大樹
- ※店舗の住所、営業時間、定休日などの最新情報は、公式サイト等でご確認ください。
結び:あなたの日常に「静かな贅沢」を
伊東シェフが大切にする『手仕事が作る 静かな贅沢』。
その哲学が、新作「ガトーショコラ レジェ」には見事に体現されていました。
家族が集うテーブルの真ん中で、世代を超えて「美味しいね」と微笑み合える。そんな温かなシーンが目に浮かぶような、優しさに満ちたチョコレートケーキです。
このスイーツがもたらす特別な時間を、ぜひあなたの五感で確かめに、「ル マグノリア」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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